しつけ

フェレット【革手袋の正しい使い方】噛み癖のしつけ方について

まずはじめに

「絶対に噛まないフェレットなんていない」

という事だけは、知っておいて下さい。

この子達に「噛んだらいけない」と教える事は出来ます。

この子達は「噛んだらダメなんだ」という事は覚えます。

でも、噛みます。

だからそれは、飼い主側が「噛む」という事についてのハードルを下げる事でしか解決しない事だと心得ておいて下さい。

この子達と一緒に楽しく暮らしていくためには、甘噛みのハードルを下げるか、マジ噛みでも許してあげるか、いずれにしても人間側が「噛まれることを前提にして」お迎えしなければいけないという事だけは頭に入れておいてあげて欲しいと思います。

「噛まない」が前提でお迎えする人への警告

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噛み癖のしつけ方

その子がなぜ「噛む」のか、その都度、その原因をあなたは分かってあげていますか?

その理由は様々なのに「噛んでくる」と十把一絡げにして「この野郎!」と怒るのは「しつけ」とは言いません。

まぁ、それでも、頭の良いこの子達は「噛んだら怒られる」とはすぐに理解するとは思いますが、それでは「飼い主さんとの楽しい時間」からは程遠いものとなってしまいます。

「どんな理由があっても、人間は噛まれたら痛いんだよ。だから噛んだらダメなんだよ」って教えるつもりでいた方が、ずっと良いんじゃないかって思います。

※だからって、この子達は何かあれば噛みますけどね。

噛む理由を理解して、それに合わせた教え方をしよう

この子達が噛むのは

  • 歯が生え変わったばかりで痒い
  • 怖い・不安
  • 驚いて
  • 具合が悪くて構われたくない
  • お腹が空いたり眠かったりでイライラ(催促)してる
  • 反応が面白くて(遊んでるだけ)
  • それがダメな事だと分かっていない

等々が考えられる理由ですが、こうして見てみたら、分かりますよね?

怒る必要が無いものがほとんどなのです。

それでも、最初のうちは「噛んじゃダメなんだよ」を根気よく教えていってあげましょう。

※噛む力の強弱を覚えます。「100%噛まない子」を目指すのは止めましょう!!

教え方

「すかさず、その場で」が絶対です。

  • 首筋を掴んで引き離し(離さない時は手を叩くなどして大きな音を出して注意をこちらへ向かせましょう)
  • 目を見て「ダメ」って言います。
  • ちゃんと顔も怒って下さい。
  • ヘラヘラ笑って「ダメよ〜」は動物には通じません。
  • 大げさに痛がる。ニョロリンがビックリするくらいがちょうど良いです。

上記いづれかの後、ケージへ入れて少し放置する合わせ技も効果的です。

ケージへ入れるのは、遊べない状況において、興奮を落ち着かせるためでもあるので、その後に外からワーワー構わないで下さい。

叱っているのが伝わっていない時は「放置」するのが正解なのですよ。

大抵の場合、これだけで充分です。

何度も繰り返すうちに「噛んじゃダメ」は覚えます。

※噛まなくなるとは言ってません。

「さっきは痛かっただろ」では、何の事を言われているのか、この子達には分かりません。

例えば、立ち仕事をしていて足を噛まれたとします。

作業を終えて手を洗ってから~では、まったくシツケにはならないので、そういう時は、その場で上から「ダメ」って言うだけで終わらせましょう。

意味ない「しつけ方」

ある程度、フェレットに慣れている人は、よっぽどの事が無い限り、「そんな事はしない」って「しつけ方」がある頃から「そうすると良い」って言われるようになりました。

これから、1つずつ解説していきますので、どうして噛む子になっているのか、その原因は自分の「間違ったやり方」のせいじゃないかと一度、考えて頂きたいと思います。

革手袋の使い方

先祖返りや、繁殖時のあれこれで、ごくまれに非常に野性味の強い(野生種に近い)フェレットが生まれる事があります。

が、その子がそのまま「○○(ファーム)っ子」として、他の子達と同じように売られている事はあまりありません。

これまで見てきた結果、そういう子は「そういう事が分かっている人」がお迎えできるように「レア種」としての扱いになっている事がほとんどです。

そういう子のお世話をする時は確かに「慣れるまでは革手袋をはめて」になる事もあります。

お世話の時に噛まれたらケガをするから手袋をするのであって、「しつけ」の為に革手袋をはめるのではありません。

ある程度、フェレットに慣れている人は、多少カミカミする程度の懐いている子のお世話で革手袋をはめる事はありません。

その辺の事を理解せずに、ただ革手袋をはめて接して怒っているだけでは、その子は「革手袋を噛んだら怒られる」と覚えるだけなので、素手はいつまでも噛む子のまま成長していきますよ。

飽きさせる(落ち着かせる)

ガッシガシに飽きるまで噛ませて「落ち着かせる」「飽きさせる」という方法があります。

革手袋をはめてお世話をするのではなく、そうやって「慣れさせる」

これは興奮状態にある子などにはとても有効なやり方です。

とても可愛い実例をお借りしました

からの、こちら

なんと!まぁ!!です

こんなにスンナリ上手くいく場合ばかりでは無いと思いますが、とても可愛くて、実に伝わりやすい3コマなんじゃないかと思います。

これは、噛む事に飽きさせるのに革手袋を使った成功例です。

一口に「革手袋」と言っても正しく使ってあげなければ何の役にも立たないのです。

ただ単に手にはめてりゃ何とかなるなんて、それはシツケではありません。

「しつけ」というのなら、しつける側がきちんと教えなければいけないという事は分かっておいて下さいね。

「噛んだらダメ」の教え方

噛まれたら、指先にビターアップルを塗った革手袋をはめて歯や舌を触ります。

口の中にその指を突っ込むというやり方が推奨されているようですが、「突っ込む」の加減には気を付けてあげて下さい。

ビターアップルというのは、この子達が嫌いなニオイと美味しくない味です。

  • それを舌や歯に付けて「噛んだら酸っぱ苦い事される」と教える
  • (逆ギレ)噛みされた時にケガしないため

に、そうするというだけの事なので、指を突っ込むだなんて、そんな苦しい事までしなくて良いんじゃないかっていうのが私の考えです。

単にカミカミが多いだけの懐いている生体は、いくら逆ギレ噛みだったとしても、飼い主の指を噛みちぎる勢いで噛んだりはしてこないはずなので、「指を突っ込む(=苦しい)」のなら、別に素手でも構わないと思います。

その時にはもちろん「噛んじゃダメ」って言いましょう。

ビターアップルを素手に付ける行為について

あまり頻繁に「あなた」からイヤなニオイがしていては、その子に嫌われてしまうかもしれませんので、「限度」を考えて下さいね。

また、この子達は「それでも、飼い主さんが大好き」って、思ってくれる生き物です。

だから、その「イヤなニオイ」も「飼い主さんのニオイ」として覚えてくれたりしますので、「いざ」という時にまったく効果が無くなってしまいますので、お気を付け下さいね。

いたちのおうちでは、当初、お泊りの子やまだその場に慣れていない子がいる場合に限り、「家具などに使用する」と決めていましたが、今や完全に「フェレット達のお部屋」となっているので、ビターアップルは捨てました。

「コラッ!」って言う

「ダメ」な事を教えたい時は、きちんと「ダメ」という言葉を使いましょう。

「コラッ」はただのあなたの感情です。

それでも、賢いこの子達は「あっ飼い主さん怒ってるなぁ」って理解してくれるようには、すぐになりますが、それは「しつけ」では無く、この子達の理解力の高さで成立しているだけの事です。

そうして、気を遣って色々な「コラ」を覚えて暮らしてくれている、その子に対して、「覚えてくれて、気を遣ってくれてありがとう」の気持ちでいて下さい。

「自分がしつけた」だなんて勘違いも甚だしいです。

※私も「こらっ!」は言います。シツケでも何でもなく日常的によく言います。

絶対ダメなしつけ方と真逆の効果しかない例

これは単なる「虐待」です
  • 鼻ピンする
  • 犬歯を削る

などと言った、ふざけた行為を「しつけ」と宣うサイトがいまだに存在していますが、動物の急所である鼻にデコピンだなんて絶対に止めて下さい。

犬歯を削るなんて愚かな行為は、大きな病気を引き起こします。

犬歯が折れたら
リンパ腫を疑われたフェレット
フェレットの顔が腫れた!歯髄炎とは?歯根膿瘍とは?下顎骨折の原因が歯槽膿漏?

はじめに… 今日のアイキャッチ画像は、うちのワサビ君です。 犬歯の欠損はありましたが、歯髄炎の症状はなく、気付いた時には歯根膿瘍で、一度は治まったその症状と再び同じ症状が出た時には、下顎の骨が折れた状 ...

「可哀想」とか、そんなレベルでは無く、絶対にしてはいけない行為です。

こちらの記事(フェレットの噛み癖のしつけ方 やっちゃダメな事とその理由)では(重複内容もありますが)その詳細をお話しさせて頂いています。

引き離す(止めさせる)為に○○をする

オモチャで気を引いたり、オヤツをちらつかせたりするのは、丸っきりの逆効果です。

それでは、

「噛んだら遊んでくれる」

「噛んだらオヤツがもらえる」

と教えているだけですので、そうしたら噛めば良いと、本当に噛み癖がついてしまいますよ。

毅然とした態度で、ただ「ダメだという事を教える」に徹して下さいね。

噛み癖は直せる、「噛む」は止めさせられない

ちょっとカプカプしただけなのに、「噛み癖」って言う人がいますけど、あれってば、何なんでしょうね?

この子達は「噛む」事でしか表現できない色々があるのに、おかしいんじゃないかって思います。

噛み癖はあくまでも「癖」です。

癖付けしてるのは、そのほとんどが飼い主さんの間違ったしつけでそうなっています。

上記のように、「噛んだら○○(ご褒美)がもらえる」と教えているのが最たる際です。

そして、

臆病な子は「噛み癖」が付きやすい

臆病な子というのは「反射的に」カプっとします。

怖いから、そうしてしまうだけなのです。

敵意があるわけでも何でも無く、悪い事をしているという自覚も無いのに、更にそこで怒られたりなんかしたらパニックになって余計に噛みます。

それを繰り返すうちに立派な「噛み癖の強い子」になりますよ。

「シツケ」と「怒る」は全然、違うって事を知っておいてあげて下さいね。

この続きは

臆病ニョロとの接し方とアドバイス

などでもご確認頂けます。

まとめ

「噛み癖」「噛み癖」と、あまりにも言われ過ぎていて、初めてお迎えしたばかりなどの時には特に「どうしよう」となってしまうのは分かります。

でも、そんなに心配しないで下さい。

そこそこ長い私のフェレット人生の中で、「ちゃんとしつけなかったから」という理由で「凶暴化した」なんてフェレットは1匹もいません。

そんなにピリピリしなくても大丈夫です。

あなたとその子の楽しいニョロニョロ生活はまだ始まったばかりなのですから、どうぞ大きな気持ちで「噛んだら痛いからダメ」ってゆっくり教えていってあげて下さいね。

こちらでは、同じようにお困りだった初心者ニョロリストさんの例をお話しさせて頂いておりますので、お時間がありましたら一度お読み頂ければ、少しお役に立てるんじゃないかなって思います。

新米ニョロリストさんのお家に家庭訪問(飼育指導)に行ってきたお話し

ハッピーニョロニョロ生活を楽しんで下さいね♥

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