フェレット 肥満細胞腫

病気

フェレット【肥満細胞腫・老人イボ・腫瘤】皮膚に腫物デキモノ出血あり危ないのはどれ?

今日のアイキャッチ画像の子、デキモノが2つ出来ているのがお分かり頂けますでしょうか?

もっとも、そのうちの一つは破裂していて血液が毛に付着している状態なだけなので、デキモノとしては分かりづらいのですが…

フェレット 破裂した肥満細胞腫

ここね

この状態を最初に見たら、きっと誰でもがすごく驚いてしまうと思います。

少なくとも私は動揺し過ぎて病院の先生に「なんでか分からないけど血が出てるんです、どうしてですか?」って、今から思うと「見てもないのに分かりませんよ。診せに来て下さい。」でしかない電話をしてしまうくらい驚きました。

だから、今日はまず結論を言います。

と言っても、それは、これまで何匹もの子達を同じようなデキモノの症状で病院へ連れて行き、その都度もらってきた診断を受けて私なりに出した、その結論ですので、そこだけはお間違えの無いようにお願いいたします。

今日のポイント

♦フェレットの場合、皮膚(表面上)にできるデキモノは、それが何であろうと、その90%が「心配するものでは無い」と言われています。

♦それが、「危ない」とされる時は「出来ている場所」が問題の場合が多いです。

もちろん、約10%は「悪性」とされるデキモノだって存在しているわけですから、今日はデキモノを見つけたら「先ず、どうしてあげるのが良いのか」などをお話しさせて頂こうかと思います。

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皮膚型肥満細胞腫・老人イボ・腫瘤(しゅりゅう)の違いとは?

こちらも結論からお話しさせて頂くと…

「違いとは?」だなんて、大胆に見出しを付けた割に、私はその詳細をほとんど知りません。

というのも、これまで何度か、そのデキモノの除去手術を受けたり、生検(細胞診)に出したりしてきましたが、その全てが「良性のもので心配ありませんでした」という結果で終わってきているからです。

これは、そのデキモノが「肥満細胞腫だったのか、イボなのか、腫瘤だったのか」は関係無く「悪いものじゃなかったから安心して下さい」で終わらせて良い話し…極端な言い方をすると、お医者さんからお墨付きの「(種類なんて)何だって良いじゃない」なものという事です。

…ちょっと極端すぎますね。

もちろん、その「何だって良いじゃない」は別にそんな「どうでも良い」みたいな事では決してなく、なんて言いますか、皮膚の腫瘍(個体の中に発生して、自律的な異常増殖をする細胞の集まり)というのは、そもそものお話しで、そのもととなる細胞によってその種類を分類するものでして、その分け方としては大きくまず、「悪性」か「良性」か、それを肝としてそこから話しを進めていくものなのです。

そう、例えばこれが、我々、人間の場合だったら、その良性の腫瘍の中に、ホクロや粉瘤、老人性イボなどがあるのですが、それらは別にあったからといって特に悪さをするわけでは無くても「とってしまいたい」という本人の意思があればその手術となるわけです。

が、この子達にその手術(悪さをする心配がないのにという場合)は特に必要がありません。

そして、それが何であったとしても、「予防法」もありません。

なので、良性であった場合には、そこから更に詳しくそれが何であるかを調べる必要が無いという意味です。

※調べる術がないというわけではありませんし、獣医さんに「これは結局何なんですか?」と聞いたらきちんと答えてもらえるかとは思います。

皮膚型肥満細胞腫とは

その詳細はこちらをお読み頂ければと思いますが

フェレット 肥満細胞腫とは?皮膚型肥満細胞腫(画像あり)症状や治療方法は?生検と細胞診の違い
皮膚型肥満細胞腫(画像多数あり)とは

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その特徴は

  • 高齢になるとできやすくなる(できやすい体質の子は特に再発を繰り返す)
  • 2mm~2cm程度と大きさはまちまち
  • 治療は炎症を抑えるお薬(大抵の場合は塗り薬)を処方されて「経過観察」がほとんど

って、これは、老人イボの特徴と全く同じだったりします。

フェレット顔のイボ

えるの顔にできた事もあります

詳しい検査をしなければ、いよいよ分からないのですが、先ほども言ったように、それを調べる必要性は無い場合が多いです。

肥満細胞腫じゃないかも?悪性かどうかの診断は?

「放っておいても治ってしまう」というその特徴上そのまま様子見で良いという診断も多いですが、病院へ行ったら塗り薬を処方してもらえる事もあります。

その時、悪性かどうか疑わしいなって場合には、そのまま、生検(細胞診)を行うこともありますし、

一週間くらい抗生剤の服用をして「効果があれば良性。効果がなければ悪性。」というような治療を兼ねた診断をする事もあります。

腫瘤(しゅりゅう)とは?

腫瘤(しゅりゅう)とは、病気の種類が何にであれ、体や臓器の一部に塊が生じている状態である。

腫瘍(しゅよう)によって腫瘤が生じることもあるが、腫瘍でない他の病気で塊が生じている状態も「腫瘤ができている」と表現する。

腫瘍と腫瘤とは同義語ではなく、腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍に大別される~(略)

引用:知ってもらいたい医学用語の基本 腫瘤(1)

うちの子にその腫瘤ができた時、「悪いものである可能性は低いです。」とそう診断されましたが、除去手術を受けました。

出来た場所が悪かったからです。

そのお話しの詳細はこちらをお読み下さい。

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腫物デキモノを見つけた時にまずする事

ここまででお分かり頂けるように「これは何ですか?」「どうしたら良いですか?」とSNSに投稿しても、その答えは出ません。

実物を見たって分からないのに、写真を見ただけでそれが何かだなんて誰にも分かるはずが無いのです。

きちんと病院へ行って、先生に聞くのが一番です。

その9割が良性とされていても、その子にできたそれが良性であるとは限りませんからね。

悪性であった場合、その治療は少しでも早くから始めてあげた方が良いに決まっていますし、そうではなくても、化膿してしまったり、もしかしたら「痒み」を伴っている事もありますから、その場合には炎症を抑えたり、痒みを抑えたりするお薬はあった方が良いですからね。

必ず早めに時間を作って診てもらいに連れて行ってあげて下さいね。

ちなみに今日のこの子の例でいうと

いつも同じ場所に2~3か所できます。

検査の結果はもちろん「悪いものではない」なのですが、頻繁に再発を繰り返すのは「年齢・体質的なことで、もう仕方ない」という診断に至りました。

自然と治っていることもありますが、やはり掻き壊してしまうのか破裂して血が出ている事も多いです。

フェレット皮膚型肥満細胞腫

あまりにも頻回なので「どうにかしてあげられる方法はないか」と、何度か先生と相談してきているのですが、やれる事は「塗り薬」もしくは「外科手術」しかありません。

体にできているものについては外科手術でシュッととってあげられるそうなのですが、この耳の前(目の近く)については、場所的に全身麻酔をかけての施術になると言われまして…。

しょっちゅうこんな状態になっているのは可哀想に思うのですが、それ以上の悪さをするものでは無いとの事で、全身麻酔をかけてまでの手術は受けさせない事に決めました。

傷口からばい菌が入ったりする事がないよう大事に見守りながら毎日を過ごしています。

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おまけの話し(内臓型肥満細胞腫とは)

「肥満細胞」というのは、粘膜下の組織や結合組織(体内のさまざまな組織を結び付けたり、隙間を埋めたりしている組織)に存在し、免疫やアレルギー反応に関与してヒスタミンなどの化学物質を放出する「生体防御の働きをする細胞」の事を言います。

その細胞が増殖したものを「肥満細胞腫」というのですが、それが皮膚にできたら「皮膚型肥満細胞腫」、内臓にできたら「内臓型肥満細胞腫」です。

皮膚型肥満細胞腫ができやすい体質だからといって、内臓型肥満細胞腫もできやすいという事は決してなく、内臓型肥満細胞腫は外見から分かるものではありません。

また、内臓型肥満細胞腫はフェレットでも悪性の場合が多いとされているので、シニアになったら特に、年に一度以上、定期健診は必ず受けさせてあげて下さいね。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

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