「たかだかフィラリア程度のことにいちいち説明が長い、全然まとめになってない」と連絡がきていたので、まとめます。

フィラリア症=蚊が媒介してフィラリアという虫が動物に寄生する事によって起きる病気のこと
- 蚊に刺されただけで死ぬことがあるよ
- それを防ぐには予防薬の投与しかないよ
- 投与自体は簡単だけど、薬の使い方を間違えたら死ぬこともあるよ
現在、日本国内で報告されているフィラリア症は、犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)によるディロフィラリア症の方で、犬糸状虫が人間に感染する事もありますが、人の体内ではそのライフサイクルが完了できずあまり長く生きていることがないので、人に症状がでることはほとんどありません。
ただし、運悪く肺に移動した寄生虫がそこで死んだ場合、「咳や胸痛がみられることがある」そうなので、何かあったら病院へ行って下さいね。
フェレットが犬糸状虫症(ディロフィラリア症)にになると致死率はほぼ100%と言われています。
これ以降「フィラリア症」の表記は全てこのディロフィラリア症のことになります。
この子達のフィラリア症を防ぐ唯一の方法は予防薬を投与することだけです。
フィラリア症の予防薬というのは、ワクチンのように抗体を持たせるものでは無く、また、蚊を避けるような虫よけ効果があるものでもありません。
フィラリア症の「発症」を予防するためのものです。
「予防薬」はあくまでも予防の為に投与するもので、「薬」には、もちろん副作用があります。
フィラリア症の予防薬というのは体内の虫を「殺す」薬です。
正しい投薬でもその副作用に死亡症例があるお薬です。
誤った投薬方法で多臓器不全で亡くなった例もあります。
ネットで安く購入できるからと言って、勝手な投薬は絶対にしてはいけません。
投薬は獣医さんの指示に従って、必ず正しく行ってあげて下さいね。
フェレットのフィラリア症について
- フィラリアに感染している動物の血中では
- フィラリアの子虫(体長約300μm(ミクロフィラリアたる所以)の第1期子虫)が循環しています
- 循環しながら
- 吸血されやすい時間(蚊の活動時間※)になると吸血されやすい抹消血管に移動したりしています
- ※イエカは夜、やぶ蚊は昼←これ豆知識
- 吸血されやすい時間(蚊の活動時間※)になると吸血されやすい抹消血管に移動したりしています
- まんまと血液と一緒に蚊の体内に入り込んだミクロフィラリアは
- 約2週間のうちに2回も脱皮して(1回目の脱皮で第2期子虫)感染能力を持つ感染幼虫(第3期子虫)に成長します
- 体内にフィラリアの幼虫がいる蚊が他の動物を吸血する時、逆にその幼虫は蚊の体内から出て行き
- その吸血されている動物の体内に侵入します
- 小さな蚊の体内から大きな動物へと移り住んだ幼虫は、今度はその動物の皮下や筋肉内で成長を続けます
- 約2週間ほどで第4期子虫に、2ヶ月で第5期子虫に成長します。
- そこから心臓や肺動脈に移動して成虫になり
- 感染後約6カ月で性成熟して上記の大きさになり
- ミクロフィラリアを放出するようになります
- ミクロフィラリアは…①に戻ってエンドレスリピート
フィラリアの成虫は心臓の前大静脈、右心室、肺動脈に寄生して、うっ血性心不全(ポンプとしての心臓の働きが低下すること)を起こさせたりします。
フィラリア症の症状
はっきりした症状がないままの事もあるそうですが、上記の「6.」後半になると
- 元気がない
- 疲れてダルそう
- 咳をする
- 嘔吐
- 息苦しそう
- 食欲がない
- 体重が減る
等などがみられるようになります。
息苦しそうな時にはもう腹水や胸水がたまっていたり、聴診すると心臓の雑音があります。
症状が出てからでは間に合わなくなってしまう場合が多いです。
だから、「フィラリア症は早期からの治療が困難」=「フィラリア症の致死率はほぼ100%」と言われているのです。
しっかり予防をしてあげてください。
フィラリア予防薬の投与の時期
上記のように、フィラリアの子虫は蚊による媒介で動物に寄生します。
今日現在、日本では、蚊がいない地域やフィラリアが発生していないという地域はほとんどありません。
「マンションの最上階に住んでるから蚊の心配はしていません」とおっしゃる方を時々お見掛けする事がありますが、「12階(高さ35m)付近までは蚊の活動範囲である」と、とあるマンションアナリストの方が言っていました。
そして蚊の移動手段はエレベーターというお話しもありますので、十分に気を付けてあげて下さいね。
投薬開始時期は地域によって、1~2ヶ月の差がありますので、かかりつけの獣医さんと相談して、きちんとその時期を守ってあげて欲しいと思います。
東京にあるいたちのおうちでは「4月~12月」をその時期としています。
フィラリア症の予防薬の仕組み
現在、日本で処方されている、フェレットにも使えるとされる「フィラリア症の予防薬」は、首の後ろにチョンチョンと付けるスポットタイプのもの(レボリューションなど)が一番ポピュラーかなって皆さんのお話しを聞いているとそのように思います。
ちなみに、このような飲み薬の場合は、その子の体重に合わせて処方してもらいます。

フィラリア予防薬(レボリューション)の使い方
レボリューションに限らず、スポットタイプでも飲むタイプでも、フィラリアの予防薬というのは、上記でいうところの「第4期子虫(下記参照)に対してのみ」効果がある物がほとんどです。
月に1回の定期的な投薬で成虫になる前の幼虫を殺し、体の外へ一掃し、フィラリア症の発症を予防するというのがフィラリア症予防薬の仕組みです。
勝手な投薬は、その子を殺すことになりますよ
以前、友達からもらったという「スポットタイプのお薬を(知らなくて)飲ませてしまった」という方のお話しがありました。
勝手な投薬はその子を死なせることになりますよ!絶対に止めてください!
フィラリアの成虫というのは、オス・メスで多少の違いはありますが、長いものは30cmにもなります。
対して、この子達(フェレット)の心臓は直径約2.5cmしかありません。
フィラリアに寄生されたフェレットの心臓
この白い糸状の虫がフィラリアです。
「犬(昔は外飼いが多かった)に寄生している(事が多い)糸状の虫」=犬糸状虫(フィラリア)

フィラリアが体内で成虫になってしまったら、その子は死んでしまいます。
突然死したフェレットを病理解剖した結果、「フィラリアの成虫が肺動脈を塞いでいた」という症例を知っています。
フィラリアが成虫になる前に殺して外に出さなければいけないのはもちろんではありますが、その前の段階であっても、死んだフィラリアの残骸が血管に詰まってしまったら、この子達も死んでしまいます。
体の中にすでに虫がいる場合、投薬で殺した虫の残骸でその子も死んでしまうという事です。
フィラリアの寄生があるかどうかを調べもせずに、勝手に投薬を始めてはいけません。
フィラリアの検査とは

フィラリアに寄生されてるか否かは、抗原検査、血液検査、超音波検査など、その病院によって様々な診断方法がありますが、病院によっては、「予防していたか・いないか」「外にいたかいないか(室内飼育か屋外飼育か)」などの問診やその子の状態(症状)だけで投薬の判断をする事があります。
一般的な抗原検査にかんしては、もともと犬用のそれが基準であるため、フェレットのように1~2匹程度の寄生でははっきりした結果が出ない事が多いとされているからです。
賢い飼い主さんでいてください
- 上記の理由から獣医さんの判断で「詳細な検査は必要ないね」っていうのが一人歩きしてるのか
- 「検査をしないで予防薬を処方する病院があるくらいなんだから良いだろう」と思ってるのか
- 本当は全部知ってて「他人の子がそれで死んでも関係ない」と思っているのか
『ここから安く買えますよ』ってネットでそのまま購入を促すアフィリエイトサイトがウンザリするほど目につきますが、それは間違った誘導ですからね。
もしもすでに寄生されていた場合の早急な処置はもちろんの事、アナフィラキシーや副作用、アレルギー反応が出た場合、その処置が遅くなると死に至る場合も出てきます。
そういう事も含めて、一度は必ず、「その子を診てもらってから」投薬するようにしてあげて下さいね。
今日のお話しの元記事はこちら『フェレットのフィラリア(犬糸状虫)症って?我が家の投薬事情』です。
間違った投薬方法での事故のお話が続いていた時期で、詳しく書こうちゃんと知ってもらおうってムキになって書いていたら、ものすっごく長くなってしまったのでこちらにそのまとめを新たに記事にしました。
ただの日記みたいなものですが良かったらお時間あります時に合わせてお読み頂けたらと思います…
健やかなニョロニョロ生活を☆彡
