「ある決まった種の動物が、何かをする時に決まった行動をとる」
それをきちんと解釈したうえで、その仕草をペットがだすサインとして正しく読み取ってあげられると、「その子の気持ち」が少し分かるようになるので、飼い主として嬉しいです。
例えば
- 犬が尻尾を振っている時は嬉しい時です
- 猫が全身の毛を逆立て背中を大きく弓なりに丸め低いうなり声を出すのは威嚇している時です
もはや常識ともいえる、ワンちゃんやニャンコス達のこういう「ペットが発してるサイン」
フェレットにもちゃんとありますので、今日はその一例をご紹介させて頂こうと思います。
「ペットサイン」と「カーミングシグナル」の違いについては、こちら『占い師、アニマルコミュニケーションで氣を使い果たしてバテバテになる!』などでもお話しさせて頂いていますが、「そこの違い」なんかは正直どうでも良いって思っています。
…今日の本音は、フェレットの可愛い仕草を知って欲しい!!って、それだけです。
フェレットの鳴き声・行動のパターンを知ろう!
フェレットという生き物はとても賢く、感情表現がとても豊かです。
ちょっとした仕草や行動の1つ1つに色んな気持ちが隠されていたりします。
「可愛いなあ」の更にその奥を知ったらもっと可愛いなあってなるんじゃないかと思います。
同じ行動でも個性があるのでニョロリンによって違う場合もあります。
いろいろな情報に振り回されるのでは無く、先ずはしっかりとその子とのコミュニケーションをはかる事を心掛けてあげて下さい。
そして、ここに書いてある事と飼い主であるあなたが感じた事が違った時、それは、あなたが感じた事が正解です。
それだけは間違わないで下さいね。
ご機嫌♪楽しい♪のサイン
基本的には、いっつも楽しそうなこの子達。
その中でも、「これは鉄板!」という分かりやすいサインをまずはご紹介させて頂こうと思います。
ウィーゼルウォーダンス
背中を丸めて(お尻を上げ気味に)四本の脚でピョン♪ピョン♪と飛び跳ねている時は超ご機嫌なサインです。
「あっそぼーーーー!」な様子は一目瞭然ですね。
また、こちらの絵のように、頭を振っているように見えたりもします。
こうして口を開けて(大きな呼吸をしているためか)「ハッハッ♪」「カッカッ♪」などと聞こえる事があります。
それ以外にも、口を閉じたまま音(声)を出して楽しい気持ちを伝えてくれる事があります。
クックック…クッコックココ…・クックッコッキャックッキャ…
※スマホでの視聴の方が「よく聞こえる」とコメントを頂きました。
お聞き取り頂けますでしょうか…?
あえて他の音(ビニールのカサカサ音)が入っている動画を選んだわけではないのですが、これくらい、他の音があったり、聞こうと意識しないと聞こえなかったりする小さな声である場合があります。
ニワトリのように短い音で、口を閉じたまま発せられるので、最初は「何の音?」と思われる飼い主さんもおられるそうですが、ご機嫌♪楽しい♪のサインです。
注意
このサインだけが、楽しい♪のサインではありません。
ダンスをしていなくても、声を出さなくても、楽しい♪は毎日あります。
時々、「一生涯に渡って一度も声なんて聞いたことない…」と寂しそうにおっしゃる飼い主さんがおられますが、それはその子の個性です。
そういう(鼻歌を歌わない)子もいるんです。
「この声を出さない=楽しくない」と決めつけたりは絶対にしないで下さいね。
あなたが見て「楽しそうに遊んでる」時、その子は「楽しい」んです!それは間違っていませんからね!
テンションアゲアゲ!興奮状態!のサイン
ここからは少し注意が必要なサインとなります。
「楽しすぎてテンションが上がっている(興奮状態にある)だけ」なのか
「何かしら別の理由があって興奮している」のかを見極めてあげなければいけない合図です。
尻尾ボン
エルちゃんが可愛いシッポを試験管ブラシみたいにボン!させて、大興奮で遊んでいます。
私の周りには、威嚇や恐怖で興奮状態にある我が子の写真を撮るような飼い主はいないので、そういう写真はありませんが、この「尻尾ボン」という合図は「楽しい」ばかりでは無く、不安な時・警戒している時・怖い時・嬉しい時e.t.c...
人間でいうところの「マジ○○!超鳥肌立った!!」な状態だとお考え頂けたら分かりやすいんじゃないかなって思います。
ビビった時も嬉しい時もそう表現しますよね?
そういう「興奮状態にあるサイン」だと知っておいてあげて下さい。
尻尾ボンと同じく、興奮状態にあるサインが
尻尾パタパタ
ワンちゃんのそれと違い、この子達がシッポを振るのは「嬉しい(楽しい)」の合図だというばかりではありません。
もちろん、嬉しい時やワクワクしている時の方が多くあって欲しいですが、サインとしては「強い興奮状態にある」です。
解釈を間違わないであげて下さいね。
興奮状態から激しい喧嘩(取っ組み合い)に発展する事があります。
この子達の遊び方は普段から激しい時もあるので、「じゃれてる」のか「喧嘩」なのかが分かりづらかったりします。
そして、一般的には「威嚇」の声とされる
シューッ・ショーィッ
この動画は、「夜中に突然、「キャー」(後述します)が聞こえて、慌てて様子を見に行った時」です。
人間の声が入ります※音量注意
※後半の「キュウキュウ」は甘え鳴きです。
この動画は、怖い夢を見て単純に寝ぼけているだけ(私に対しての威嚇ではない)と思いますが、この「シュー」も「興奮状態」で発せられるサインだと覚えておいてあげて下さい。
もちろん、威嚇の時に出す音である事は間違いないのですが、必ずしも、威嚇の時ばかりではなく、遊んでいる最中に「クックック…シュー」などと突然言う事が多々あったりしますので、ペットサインとして見るのであれば、「興奮状態にある」と覚えておいてあげた方が判断としては間違いないと思います。
キッキキー・キャッ・キィー
鳥のような、お猿さんが発するような、驚くくらい、かん高くて大きな声で鳴く事があります。
驚いた時、怖い時、痛かった時などに発せられる声ですが、フェレット同士の取っ組み合いの時は「イテテテテ、危ねーな、オイ!!」くらいの感覚らしいので、単発的に発せられた時はそんなに神経質になることはないと思います。
が、どちらかが一方的に継続して鳴いている時はスキを見て2匹を引き離して落ち着かせてあげて下さい。
その際、うかつに手を入れてはいけません。
間違ってでも興奮状態にあるフェレットに本気で噛まれたら人間にとっては大ケガになる事があります。
タオルをかぶせて落ち着かせるなどのやり方もありますが、出来なければ、無理に引き離す事はありませんので、パッと離れる一瞬を待って下さい。
また、多頭飼育の環境で「毎回、同じ子」がそうである場合は、喧嘩や取っ組み合いの範疇では無いと考えてあげた方が良いかもしれません。
それは、大ケガに繋がる心配があるなどという事よりも、その一人の子にばかり過重なストレスがかかってしまっているかもしれないという意味でです。
どんなに興奮状態にあったとしてもフェレット同士の喧嘩ならば、ある程度の力の加減はできている場合が多いです。
だから、「大ケガ」という心配をしなければいけないのは、フェレット同士のやり合いの時よりも、例えばスライダー式の扉で挟んでしまった時や靴を履く時に踏んでしまったなどで、この声を発する原因を人間が作ってしまった時です。
治療を必要とするまでのケガに至るのは、「飼い主さんのうっかりから起きる事故」の方が何倍も多いというのが獣医さんから聞いたお話しにあります。
場所や条件で意味が変わるサイン
引き続き、注意が必要なサインです。
後退(バック)していく
- シッポを下げてすり足気味に細い所へバックしていく
- シッポをあげてスタタタっとバックしていく
- シッポをパタパタ(またはホワーっと)させてバックしていく
1は、いわゆる「後ずさり」=怖い時です。そのまま隠れてしまったりします。
物陰からジーっと様子を見ながら固まっている時には無理に引っ張り出そうとせず、不安を取り除いてあげるように優しく声をかけてあげて下さい。
その上で、大丈夫だって自分で判断させてあげるのが一番この子達にとっては「安心」ですからね。
2は、そのまま壁際(部屋の隅っこ)まで下がっていったら立派なウンチをして見せてくれる合図ですので、お掃除セットの用意をしておいて下さい。
3は、遊んでいる時なんかによく見られる挑発のサインです。大きな口をあけて「ヘイ!ヘイ!ヘイ!こっち!こっち!」って誘っていr
…と言われてます。
が、これはもう、「こうだからこう」なんて事は抜きに、飼い主であるあなたには「分かる」と思います。
1と3では全く意味が変わってしまうサインですが、「シッポがこうだから」なんてイチイチ確認しなくても、一緒にいるあなたには分かります。
大丈夫!
あなたが受け取ったその子のサインはあなたが感じたそれが正解です。
自信を持ってその子のサインを受け取ってあげて下さいね。
ペタン
- リラックスしている(休んでる・眠い・他)
- 暑くてバテてる(熱中症・その前の段階でも)
- 体がキツイ(心臓疾患などの病気)
この写真は、どう見ても1のリラックスです。
この子はたくさん遊んだ後には必ずこうして休憩して、そのまま眠ったりします。
そういう子は多いと思います。
とても可愛い仕草の1つではありますが、2や3の場合もあるという事は知っておいてあげて下さい。
※こちらの方が、より、ペタンっぽいかな…
「突然するようになった」
「最近この回数が多い」
なんて場合には、「2」や「3」の可能性があります。
お部屋の温度は適正かどうか環境を見直してあげて下さい。
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フェレットの熱中症対策【気温と湿度】やってはいけない応急処置
まずはじめに、フェレットという生き物は「毛皮を着ている」という事は頭に入れておいて下さい。 そして、「体温調節は出来ない生き物なのだ」と思って頂いて結構です。 この子達も一応、恒温動物(コウオンドウブ ...
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ペタンの時に呼吸が荒くなっているなどの時はもちろんの事、何か少しでも「あれ?」っと思った時には、様子を見て必要であればすぐに病院できちんと調べてもらってあげて下さいね。
甘えてるサイン
出勤しようとするあなたに
スマホばっかりいじってるあなたに
いつもよりお留守番の時間が長くなってしまった時、こんな仕草が見られたら、「構ってほしい」の合図です。
いっぱい甘やかしてあげて下さい。
足にまとわりついたり、足に乗る
相手が小さなお子さんなので分かりづらいかもしれませんが、サスケは仲良しなこの子に甘えているのです。
「行かないで」
「もっと遊んで」って言っているのかもしれません。
出掛ける直前にこんな風に甘えられてしまったら、お仕事を急いで片付けて早く帰っていっぱい遊んであげて下さいね。
この子達のツンデレっぷりを心から実感できる事でしょう(笑)
また、「口を拭きたいから」なんて理由でアゴを靴下に乗せるなんてお茶目な子のお話しもよく聞きます。
後ろ足で立つ
抱っこのおねだりだったり、
「そこには何があるのかなぁ」な時です。
高い位置に興味の対象がある場合、上手にタッちが出来る子が多いです。
写真撮影などではこの習性を上手に使ってあげると、こんな風に、
いつもとは一味違ったポーズで撮ってあげる事ができますよ。
※この時は「釣り無し」だったそうです。
ライトが気になるのでしょうか?何を見ているのかなぁって想像するとニヤニヤしてしまいます。
甘噛み・くわえる・飼い主を運ぶ
あなたの目を見ながらの甘噛みはかまって欲しいサインです。
甘噛みからそのままくわえて持っていこうとしたり、横になっている時など、こちらとは目が合っていない時でもあなたの指先や足先を優しくくわえて引っ張っていこうとする事があるかと思います。
それは大好きなあなたの匂いがする「物」を宝物置き場に持って行こうとしているのかもしれません。
フェレットは、目の前にあるその足先や指先があなたと繋がっている体の一部だと認識できない事があるのです。
ガリバーの気持ちになって、運ばれてあげて下さいね。
リラックスのサイン
今日のアイキャッチ画像のサスケを見て、「緊張してそう」とか「怖がっている」と思う人はいないと思います。
誰の目にも「リラックスしてる」と映るでしょう。
正解です。
お腹を見せてゴロリンしている時は「安心して」「リラックス」しているサインです。
こんな風にジーっとこちらを見ている時は
リラックスして飼い主の様子をただ眺めていたり、
もしくは「ナデナデして良いよ」と言ってくれているのかもしれません。
きちんと信頼関係が築けていること、あなたとの空間に安心してくれている証拠ですので、誇りを持って飼い主でいてあげて下さいね。
注意
このゴロンは本当に、特に顕著に個体差がでます。
サスケは特別「ゴロゴロする子」というだけです。
遊んでいる時にも突然ゴロンとしたりするちょっと風変りな個性を持つ子なので、たまたまこういう写真がたくさん撮れるだけなのです。
そういう仕草を見せないからといって、信頼関係が無いとか安心してくれていないとか、そんな事は決してありません。
すっごい甘えん坊さんなのに、ゴロンなんて一切しないっていうニョロリンを私はたくさん知っています。
むしろ、それが普通です。
ゴロン姿をあんまり見せないのが「小動物としての正解」ですから、この仕草にあまりこだわらないようにして下さいね。
また、「ゴロンは絶対服従のポーズ」などと言う方もいるそうですが、私は違うんじゃないか?思います。
その詳細はこちら
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フェレットがお腹を見せる【開き・ヘソ天】その心理が絶対服従…だ…と?
犬がお腹を見せるのは信頼の証だと言われていますよね? フェレットでも本当にそうなのでしょうか? フェレットのサイトでは「参りました。あなたに逆らいません」という絶対服従の姿勢だと書いてありました。 う
xn--n8jel7fkc2g.xyz
おしまいに
他にもたくさんある、この子達の「可愛い仕草」
今日はその中でも、
「この行動にはどんな意味があるんですか?」って聞かれる事が多い質問から、「こう言われています」と答えられるもの、「その解釈だけでは無いですよ」とお伝えしたいものをいくつか挙げてみました。
もちろん、同じように見えても違う事はたくさんあります。
この子達は、私たちが思うよりずっと複雑な感情をちゃんと持っていて、私たちと同じように色んなことを考えているのです。
だから、その子の気持ちを「一般的に言われている」事に当てはめるばかりでは無く、飼い主であるあなたがきちんと受け取ってあげて欲しいのです。
ここに書かれている事は、あくまでも、「こう言われてますよ。良かったら参考にしてみて下さい」程度にお考え下さいね。
なお、参考資料として掲載させて頂いた可愛いイラストは全て掲載許可を頂いています。
ナルーズ!さん
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おまけ「ホリホリ」
トイレ砂を…
じゅうたんを…
「ホリホリされて困る」というお問合せがくる事があります。
ちょっと、ご覧ください…
こちらのイラストは「Q&A」になっているので、アンサーを見てみましょう
「本能」なのですよ。
どうか、困らないであげて下さい。
私も以前…困っていたわけではありませんが、「何か意味があるに違いない!」と勝手に思い込んで、アニマルコミュニケーションという手法で、その真相を確かめてもらった事があります。
そのお話しはこちら
この子達の本能や習性、それも可愛い仕草の1つ1つです。
心から楽しんで、愛してあげて下さいね。
健やかなニョロニョロ生活を☆彡