フェレットの逆くしゃみ

病気

フェレット「逆くしゃみ」とは(動画あり)

猫や犬(特に短頭種:パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなど)の飼育経験がおありの方には割とよく知られている「逆くしゃみ」。

実はこれ、フェレットでも起きるんです。

初めて目の当たりにした時には苦しそうで苦しそうで「息ができてないんじゃ!?やばい死んじゃう!!どうしよう!どうしよう!病院!病院!」って大騒ぎをしました。

ただ、あの時は「逆くしゃみ」なんて知らなくて…

その次もその次もその次もその次も…「逆くしゃみ」とは知らず分からず、毎回ただただ大騒ぎをしました。

死んじゃう!やばい!って大騒ぎするのに、何十年もの間、どの子の時も、なんだか分からないまんま。

そうです。これが「逆くしゃみ」の特徴だと思って下さい。

今回は偶然、動画に納めることができて、先生にもみてもらえて、「逆くしゃみです」って、診察してもらったので、そのお話をシェアさせて頂きます。

フェレットの「逆くしゃみ」とは?

まずはご覧ください。

どうですか?

胸を大きく動かしながら息を吸い込む苦しそうな様子、お分かり頂けますか?

すごく辛そうで、苦しそうで、「死んでしまうんじゃないか」って心配になりますよね?

これが、「逆くしゃみ」と呼ばれるもので、「くしゃみ」と同じく単なる生理的な反応(「くしゃみ」=空気をおもいっきり吐き出す防御反射、「逆くしゃみ」=鼻から急激に空気を吸い込む発作性の吸引反射)だそうで、これもくしゃみと同じように、収まったら何でもなかったかのようにケロっとしてるんです。

ご覧の通り、これだけ苦しそうにしているのに、本当にケロっとです。

ケロっと収まったら大抵の場合それっきり。

我々人間には普通は「逆くしゃみ」という症状はないので、病院へ行ってもどうにも上手いこと説明することができず、次は動画に撮ろうと思っていてもそこから何年もこの症状は出なかったり、「あ、これは!くるぞ、あれだ!今度こそ動画を…動画に…」なんてあたふたカメラを探しているうちにケロっと収まってる。

もう何でもない子を抱えて急いで病院へ行って「こうだったんです!あぁだったんです!もしかして胸水が溜まってるとかじゃないかと思って…」って大騒ぎして、エコー検査をしてもらったり、あれしてもらってこれしてもらって…当然、結果は「胸水は溜まってないです。安心して下さい。大丈夫です。」って、何回そんな事をしてきたか(笑)

だからずっと、それこそスマホなんてなかったあの頃からもう何十年もの間、先生に上手く説明もできず(あれは何だったんだろう…)って今日まできてしまっていました。

逆くしゃみ自体は病気ではありませんが、症状が頻発したり、普段よりも長く続くような場合は必ず病院で診てもらってあげて下さい

単なる生理的な反応とはいえ、これも「くしゃみ」と同じように、その原因が重篤な病気によるものであったり、その他の病気のサインだったり、色々と素人判断で勝手に安心して良い場合ばかりではなく、速やかに適切な対応が必要となる事がありますので、これからそのお話をさせて頂きますね。

ちなみに、胸水が溜まっている時の「咳」はこんな感じです。

ご参考までに。

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逆くしゃみの原因は?

くしゃみ同様、「逆くしゃみ」も喉や鼻の粘膜などになんらかの刺激が加わった時に反射的に出るケースがほとんどです。

  • 鼻炎、副鼻腔炎、真菌感染などによる鼻腔の炎症
  • 鼻腔内の異物や腫瘍
  • 歯周病
  • 空気中の刺激物(花粉やホコリなど)
  • 軟口蓋過長症(特に短頭種の犬に多く見られる)
  • 香水や掃除用品(薬剤など)の強い匂い
  • 煙や乾燥した空気
  • など、ハッキリとした原因は特定されていない

これら環境的な要因のほかに、興奮しているとき(楽しく暴れまわってるとき)などには気道が刺激されやすく、逆くしゃみが発生しやすくなります。

これまでの子達を見ていると、イビキをよくかく(イビキが大きい)子やお水を飲むのがへたっぴな子がシニアになったらよく逆くしゃみをするようになったかなって思います。

今回の動画の子はちょっと頻回すぎることから何かしらの感染症が疑われましたが、他の大きな病気で闘病中のため、逆くしゃみについての原因は特に調べていません。

えるちゃん
えるちゃん
逆くしゃみ自体は病気じゃないから、それだけだったらそんなに心配しなくて大丈夫!
ただし!逆くしゃみじゃなくて鼻や喉の異常だったり他の病気の場合もあるから気を付けて!
わさび君
わさび君

逆くしゃみで気をつけてあげること

くしゃみや咳と同じで、逆くしゃみも、その時その一回だけだったら何も心配いりません。

ただ、何度も繰り返すとか、何日もずっと続くようだったら、撮れるようなら動画に撮って出来るだけ早く先生に診てもらってあげて下さいね。

これは言わなくても…とは思いますが、逆くしゃみ(と思われる症状で)舌や鼻の色が変わってきたり、その後グッタリしてるとか、ちょっとでもおかしいと思ったら、その時にはすぐに病院へ!です。

くれぐれもくれぐれも勝手に「逆くしゃみ」だと思って勝手に安心してはダメですからね。

逆くしゃみが出てる時にしてあげられること

逆くしゃみに限らず、生理的な反応(咳やくしゃみなど)には「過度に構わずそっと見守る」のが動物たちには一番ストレスにならないと言われています。

ただ、これだけ苦しそうだと何かしてあげたくなるのが親心というものですよね。

そんな時は、

  1. 背中や喉を優しくさすってあげて下さい。
    ➡この時、抱き上げたりはしない方が良いそうです。
  2. 少し落ち着いてきたら温かいミルクなどをお皿から飲ませてあげるのも良いです。
    シリンジを使って強制的に飲ませるのは絶対NG(誤嚥させてしまう可能性がめちゃくちゃ高いから本当に絶対ダメ)
  3. 出来る自信がある方は、軽く鼻をつまんで強く息を吸っている状態を止めてあげると落ち着くそうです。
    ➡ただし、強くつまんでしまうと呼吸が止まり逆に悪化させてしまいます。軽く鼻の穴を抑えるようにつまむことがポイントとのこと。

何かしてあげたくなる気持ちは誰よりも分かりますが、適切な処置に自信がない時は「放っておいてあげるのが一番」これだけは忘れないでいて下さいね。

まとめ

逆くしゃみは生理現象(病気では無い)だから、大丈夫!

何もしなくても1〜2分程度で止まるので、優しく見守ってあげるのが一番!

何度も続くようなら必ず病院で先生に相談を(動画があると相談しやすい)!

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

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