ペットの標準治療と民間療法

わさび&える

飼い主さんとして

標準治療と民間療法 フェレットの癌(腫瘍)治療で知っておくべき大切なこと

はじめに

「がん」は悪性腫瘍全体を指し、一般的にひらがなで表記されます。一方、「癌」は上皮細胞から発生する悪性腫瘍(癌腫)を指し、医学的な文脈や特定の臓器名(胃癌、肺癌など)で使われることが多いです。

が、この記事では「癌」で統一します。

前提として

  • 日本獣医師会は、民間療法に対して獣医学的な観点からの客観的な評価を求め、科学的に効果が証明されていない治療法については慎重な姿勢を示しています
  • 動物たちの癌治療における民間療法(代替療法や補完療法)は、標準治療(手術、抗がん剤治療、放射線療法)の代わりになるものではなく、その効果は科学的に証明されていません
  • 多くの獣医師は標準治療と並行して行う補完的な治療としてなら、あるいは緩和ケアの一環としてなら、検討することを推奨する場合もある

当記事はこの前提に沿った内容となります

フェレットの癌(腫瘍)標準治療について

この子達の癌(腫瘍)の治療においても「標準治療の三本柱」は人と同じで

  • 外科療法(切除手術で癌の組織を取り除く)
  • 化学療法(抗がん剤での治療)
  • 放射線療法(癌細胞を死滅させ、その増殖を抑える)

ですが、これ以外にも近年では獣医療でも

新しく導入されてきている治療法(代替医療ではありません)

  • 分子標的療法: がん細胞特有の異常タンパクを狙う治療法で、従来の抗がん剤より副作用が出にくい場合があります
  • メトロノーム療法: 少量の抗がん剤を毎日投与し、副作用を抑えつつ腫瘍への血管新生を阻害する治療法です
  • 免疫療法(免疫細胞療法など): 動物自身の免疫力を利用してがんを攻撃する治療法が研究・実施されています
  • 電気化学療法 (ECT): がん組織に直接作用させる治療法などがあります

など、どんどん新しい治療法が取り入れられてきています。(ただ、これらの治療を受けたというフェレットのお話は私はまだ聞いたことがありません2025年現在)

程度(症状の差)や飼い主さんの考え方などに合わせて、その時、最良と思われる治療法を選択します。

※従来よりある「癌の遺伝子治療」などは三大標準治療との相乗効果が見込めると言われ「混合治療」と言います。

一番多く聞く標準治療の誤解(誤った認識)

「標準」という言葉のせいか、「もっと優れた別の治療方法がある」「他にも特別な治療方法がある」と思い込んでいる方からそういったご相談を受けることがあります。

標準治療は「最低限の治療」という意味ではありません

そういう思い込みを持ってしまっていた事によって、「いつまでも治療方針が定まらず、いたずらにただ治療の開始を遅らせるだけの無駄な時間を作ってしまった」って、とても後悔されてる飼い主さんがいました。

いざその時がきたら、どんな状況でも冷静に判断ができるよう、正しい知識を持ってあげていてくださいね。

動物たちにおける民間療法(代替・補完療法)の位置づけ

  • 効果は不明: 民間療法だけでがんが消えたり小さくなったりすることは、証明されていません
  • 補完目的: 標準治療の副作用(食欲不振、吐き気など)を和らげたり、動物の生活の質(QOL)を維持・向上させたりすることを目的として導入されることがあります
  • 獣医師との相談が必須: 民間療法で使用される製品や方法は、動物の体調や他の治療薬との相互作用に影響を与える可能性があるため、必ず獣医師に相談してください

一番多く聞く「ホメオパシー」について(日本獣医師会の見解)

  • 治療効果は科学的に明確に否定されています
  • ホメオパシーに頼ることで、確実で有効な治療を受ける機会を逸し、時には命に関わる事態に陥る可能性があることを問題視しています
  • 医療関係者がホメオパシーを治療に使用することは厳に慎むべき行為であるとしています

フェレットの治療方針を決めるにあたって

必ずしも完治だけがゴールとされない事も多い病気です。

だから、「何を目指すか」が大切な心構えになる事を頭にいれて、しっかり治療に向き合う覚悟をしておいてあげて欲しいと思います。

  • 「とにかく完全に治す方向でのみの治療を」という考え方
  • 「少しでも進行を遅らせることに専念してあげたい」という考え方
  • 「とにかく痛みがないように」など、症状を抑えるだけの治療を最優先にしてあげたいという考え方

具体的な治療方法については、癌の状況(発生部位や種類、進行具合など)や、その子の年齢や体力によっても変わってきますし、飼い主である我々人間の置かれた状況や立場(経済的・時間的・心理的な負担などをどこまで負えるか)によっても、それぞれ、その時々によって、まったく変わってくる選択だと思います。

そして、「病院」の物理的な問題(通える範囲やその施設の設備など)すべて含めて、どこまでの治療が可能かという環境の事も考慮して、これら全てを総合的に判断して決めていってあげなければいけない大切な事です。

誰でもが最高レベルの治療を望み通りいつでも我が子に受けさせてあげられるばかりではありません。

だけど、飼い主である我々がその子を大切に思って決めた方針。

選んだ治療方法が「標準治療」でも「民間療法」でも、その子を思って選択したならそれは全てベストな判断「前向きな治療」だと私は思っています。

ですので、そうなった時に全てをきちんと相談できる獣医さんを見付けておいてあげて下さいね。

その時は、納得いくまでとことん話し合い、決して諦めたり目をそらしたりせず、その子が満たされた幸せな時間を、あなたとの大切な時間を、一緒に過ごしていけるよう、最期まで前向きに寄り添ってあげて下さいね。

フェレットに多いガン(腫瘍)の種類について

詳しくはこちらで
フェレットに多い【腫瘍】癌(がん)の種類や治療方針の決め方について
フェレットに多い【腫瘍】癌(がん)の種類や治療方針の決め方について

フェレットに多い腫瘍についてその種類や良性腫瘍と悪性腫瘍の違いから治療方針の決め方などを多くの飼い主さんたちの実体験をも ...

xn--n8jel7fkc2g.xyz

\ 一番大切なこと!/

えるちゃん
えるちゃん

ネットの情報から自己判断で治療の答えを出さないで!

この子達の治療においては、飼い主さんがその子の小さな変化に気づき、獣医師と密に連携することが不可欠です。

民間療法を検討する際は、その情報が信頼できるものか、科学的根拠はあるのかを慎重に見極め、必ず担当の獣医師の意見を仰いでください。

-飼い主さんとして
-, ,