東京で暮らす私は、カラスを一年中そこら辺で見かけます。
彼らの生態を調べてみたら「非繁殖期は、カラスは集団で森の中にねぐらを形成します。その規模は、冬期に大きくなるようです。」と書いてありました。
(森…?集団…?なんだかあんまりピンとこないのは東京だからなのだろうか…)
- 「カァカァ」と澄んだ声で鳴き、額が出っぱって見えて、くちばしが太いのがハシブトガラス
- 「ガァガァ」と濁った声で鳴き、額がなだらかに見える、くちばしが細いのがハシボソガラス
今、パッと近所でいつも見かける彼らの事を思い浮かべてみたのですが、ちょっと、いまいちどちらの種類になるのか分からないので、こちらも図鑑などを検索して調べてみましたらば、「東京にはどちらも生息している」とありました。
なるほど。全然、分からん。
彼らについての詳しい事はいまいち分からないままなのですが、「カラスに気を付けて下さい」と言われる時期は分かります。
だって毎年決まっているから。
大概は「誰かが被害に遭ってから」その注意・警告が出ます。
それじゃ遅い!って、私はいつも思うのですが、自分がその誰か(第一被害者)になったら嫌なので、今日は、そんな注意・警告が出る前から「皆!気を付けて!!」なお話しをさせて頂こうかと思います。
フェレットはカラスのターゲットになるから。
DNAレベルで天敵同士なので、その辺についてをしっかりお話させて頂きます。
今日の写真は、毎年のように「カラスが巣を作る」近所の木です。
森ではなく街中にある普通の小さな公園の木
お分かり頂けますでしょうか?ここです。
撮影の位置(カメラの場所)を決めていなかったので、まるきっり逆からになっていますが、同じ木の同じ巣を4/10↑と4/23↓に撮影しました。
こちらはもう誰が見ても「あそこにカラスの巣がある」と確認できる状態になっています。
ここは毎日のように通るし、そのたびに上を見上げて確認していたから私は覚えられてしまったようで、今日は遂に第二威嚇(下記参照)を受けました。
彼らを刺激しないよう、子育てが終わるくらいまでしばらくの間は公園を通るのは避けようと思います。
この時期のカラスを怒らせると本当にあんまりシャレにならないので、「フェレットをお外に連れて行く(お散歩する)」という方には是非、しっかり参考にして頂けたらと思います。
カラスの習性・生態を知っておこう
カラスは「雑食性」です。
柿やビワなど木になる果実から、土に植わっている種までなんでも食べます。
小動物や昆虫、動物の死がい、生ゴミ、他の鳥類の卵やヒナなども食べます。
人間が出す生ゴミが良いご飯になっているとされる都会のカラス達は色艶がよく羽根が黒々していてツヤツヤ光っています。
マヨネーズがついた唐揚げが大好物で、見つけたら「容器を食い破ってでも食べる」という観察結果が出ています。
歌舞伎町で見たカラス達は下町のカラスより一回り大きかったような気がします(個人の感想)
そんな事はどうでも良いですね。
カラスについてもっと深く知りたいという方には、こちら(カラスブログ)などがお勧めです。
では、本題。
カラスの何に気を付ければ良いのか
上記のように(それが良いか悪いかは別として)餌にさほど困る事が無いカラス達が、お散歩中のフェレットを捕食しようとして襲ってくることは滅多にありません。
生み落とされたばかりで(母猫がそばにいない)体力の無い弱々しい子猫などを襲うことはあっても、カラスだってバカでは無いので、「飼い主(人間)がソバにいる」うえに「手強そうな元気なイタチ」をわざわざどうにかしようとは思わないのです。
普 段 な ら。
繁殖期は気が立っていて攻撃性が増すから気を付けましょう
気が立っているから気をつけろと言われている、その「繁殖期」がいつかご存じでしょうか?
カラスには、巣を作り子育てをするためツガイで暮らす時期(繁殖期)と集団で行動する時期(非繁殖期)があります。
その繁殖期は大きく4つに分類できるのですが…
- 3月~4月 巣材を運び、巣作りをする時期
- 4月~5月 産卵し、卵を温める時期
- 5月~6月 卵が孵化し、ヒナを育てる時期
- 6月~7月 幼鳥の巣立ち時期
この全期間が【繁殖期】ですからね!!
2~3の時期が一番攻撃性が増すというだけで、3月頃から彼らはピリピリし始めて、雛がちゃんと巣立つまではずっと親としてピリピリしているのです。
彼らは我々人間やこの子達(フェレット=イタチ科の動物)から巣や卵や雛を守ろうとして攻撃してくるのです。
また、上記以外の季節もこのように
「秋に向かって涼しくなると…」
福岡市の「オーク動物病院」さんのホームページにはこうありました。
2013/08/20のブログ投稿で
「カラスの攻撃」
特にこれから秋に向かって涼しくなると被害が出ます。
フェレットが食べられそうでした。
として、こちらの写真が掲載されていました。
詳細はこちら⇒オーク動物病院「カラスの攻撃」で直接ご確認下さい。
これは、繁殖期以外の季節も気を付けなければいけない!という事に他なりませんね。
秋に向かって涼しくなる時期
も、その時期として、十分に気を付けてあげて欲しいと思います。
カラスがイタチ科の動物(フェレット)を警戒する理由
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科のケナガイタチの事を「ポールキャット」と称す。「ポール」とは家禽(かきん)の雛(ひな)を意味し、これを襲うことからポールキャットと呼ばれるようになったと書いてありました。
フェレットと「ポールキャット」の詳しい事情はこちら(フェレット「ヨーロッパケナガイタチとポールキャットは別種類」)などを参考にして頂ければと思いますが、とにかく、
「イタチ科の動物たちは雛(ひな)を襲う」のです。
カラス(親鳥)はDNAでそれを警戒するのです。
「雛を襲われないように警戒し、必要があれば攻撃もする」というのは、自然界において当たり前の図式ですので、どうか、この事をしっかり頭にいれておいて下さい。
カラスというのは、とても頭が良い事で知られています。
警戒心が強くなっているこの時期に「敵だ」と目を付けられたらアウトですから、巣を襲おうとしているという認識を「彼らに持たれないように」気を付けなければいけないのです。
カラスに敵認識される行為とは
「巣を守ろうと」している彼らの「巣」に近づいてはいけません。
巣と同じ、または巣より高い位置に立っただけでも、敵と見なされ威嚇・攻撃を受ける事があります。
これは、この子達のお散歩ではあまり関係ありませんが、近くに巣がある事が分かったら、ベランダに洗濯物を干す時や歩道橋の横断などではくれぐれも気を付けて下さいね。
この子達のお散歩の時に気を付けなければいけないのは、上を見上げてはいけないという事です。
何気なく巣を見上げただけで、彼らは「巣を襲われる」と警戒するのです。
「そこに巣があるなんて知らなかった」は通用しませんし、見上げたけれど「巣がある事には気が付かなかった」でもアウトです。
例えこちら(人間・フェレット)にはそのつもりが無かったとしても、「カラスにそう認識されたら」、彼らの逆鱗に触れる事を肝に銘じておいて下さい。
彼らだって雛を守ろうと必死なのです。
そんな彼らの生活に踏み込んではダメなのですよ。
カラスの縄張りは巣を中心に半径20~100メートルです。
威嚇をされたら速やかに、その子を抱いて、その場をこれ以上の距離で離れて下さい。
攻撃の前の「威嚇」に気付こう
カラスはトンビと違い、「いきなり襲ってくる」事は稀です。
トンビのように捕食しようと襲ってくるわけではなく、あくまでも「巣を守りたくて」そうするのですから、彼らだって避けられるなら「争い」は避けたいのです。
だからいきなり攻撃を仕掛けてくる事は滅多にないです。
「カラスにいきなり襲われた」という友人が実際に身近にいるのですが、私が思うに多分、その前の「あっちへ行け!こっちに来るな!」の威嚇に気が付かなかっただけなのでは無いかと思います。
カラスの威嚇の仕方(例)
怪しいと感じたらその対象の様子を上空や木の枝から彼らはずっと見ています。
その対象が縄張りから出るまであとをつけたりもします。
その際「カッ、カッ、カッ」と早く鳴きながら頭上を飛び回ったり、ソバまで降りてきて近くで鳴いたりもします。
これが第一威嚇です。
それでも立ち去らない場合には、対象の近くにとまり「ガーッ、ガーッ、ガーッ」と濁った声で鳴いたり、とまっている電線や木の枝をつついたり揺すったり、自分の体を大きく揺らしたりします。
これが第二威嚇です。
ここまでやっても立ち去らなければ、木の枝や木の葉を落としたりするのが第三威嚇です。
若々しい枝や不自然にむしられたような葉っぱが落ちていたら、それはカラスが落としたものかもしれません。
近くに巣があるかもしれないと、そこで気が付いて下さい。
第三威嚇については、適当な落とせるものが無かったら省略されたりもするそうですし、だいたいそれ(上空からの細かい落下物)には気が付かない場合が多いですので、第二威嚇までで気が付くように常に細心の注意を払っておくべきだと思います。
彼らはとにかく「ここから立ち去れ」「巣に近づくな」と言っているのです。
カラスの攻撃の仕方(例)
低空飛行で繰り返し接近し、後ろから蹴ったりつかみかかったりします。
分かりますか?
まずは「接近してくる」だけなのです。
ですがこれはもう「攻撃の一部」です。
野生で暮らす生き物が人間に近寄ってくるのはよっぽどの時ですからね。
すでに攻撃態勢に入っているという合図なので、直ちにその子を抱いて頭(特に後頭部)を守りながら走って避難して下さい。
後で食べようと「とりあえず連れ去るのが目的」のトンビとは違い、カラスのそれは完全に『攻撃』です。
何度も巣から離れろと警告(威嚇)したのに、従わなかった相手への攻撃ですから、一撃目が致命傷になる事だってある『本気の攻撃』です。
追い払おうとかそんな事は考えずに、まずはとにかくその子の安全を確保して、自身も攻撃されない場所まで逃げて下さい。
カラスに襲われてケガをしたら
「カラスの攻撃」ではクチバシでつつくより、鋭いあの爪で蹴るようにするのが主です。
猛禽類ほどではありませんが、それなりに屈強な足と爪を持っているのは見て分かる通りです。
掴む力はとても強く、「ネズミくらいの小動物なら絞め殺すことも可能」だとも言われています。
この子達がそんな襲われ方をする状況にしてはいけません。
飼い主として絶対に避けて下さい。
そして、カラスの攻撃で「ケガをしたら」すぐに病院へ行って下さい。
放置していると、敗血症や破傷風を引き起こすことがあります。
これはカラスに限った話ではありませんので、「野生の動物」との接触でケガをした時の心構えとして覚えておいて欲しいと思います。
そして、出来たらで構わないので、お住まいの地域の「環境部 環境課 まち美化推進係(みたいな名称の部署)」に襲われた旨の届け出を出して、巣の撤去を専門家に依頼されると、対処として完璧かと思います。
気を付け方
前述の「カラスにいきなり襲われた」友人は、音楽を聴いてスマホをいじりながらワンちゃんの散歩をしていたそうです。
とんだ、バカヤロー飼い主です。
本人が後頭部にちょっとケガをした(2針縫ったそうです)程度で済んだから良かったようなものの、ワンちゃんに何かあったらどうするつもりだ!って思います。
歩きスマホは、ペット連れじゃなくたって「しちゃダメ」な行為です。
音楽を聴きながら歩くのも、ペット連れのお散歩では止めてあげて下さい。
ワンちゃん連れの「ながら散歩」って、よく見かけますけど、「危ないなぁ」って思うより、「あの子、寂しいんじゃないかなぁ」って私は感じてしまうのです。
「お散歩」って、飼い主とペットが二人で一緒に楽しむものだと思うんですよ…
さすがに「フェレットのお散歩」で、それは無いとは思いますが、もしもそんな事をしているのであれば、お散歩自体を止めて下さい。
ワンちゃん達と違って、この子達にお散歩は必要無いのです。
必要の無いことをしているうえで、そんな危険にさらすような事をするのであれば、カラス云々は関係無く、散歩で外へ連れて行くのを止めてあげて下さいね。
まとめ
- カラスに気を付ける時期は3月~7月+α
- カラスの縄張りに入らない
- カラスの威嚇に気付く
- 威嚇をされたら速やかに立ち去る
- どんな時でもその子の安全を一番に考える(すぐに抱き上げる)
今日は「カラスに対する注意事項」だけをお話しさせて頂きました。
その他の「お散歩時の注意事項」はこちらなど参考にしていただければと思います。
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