ペットを脱走させない田愛作は飼い主の義務

小動物用大型ケージ(エクステリアワゴン)

脱走・迷子

脱走ペットの保護にかかった費用は飼い主に支払い義務(法的責任)

脱走したペットが動物愛護センター(保健所)などに保護された場合、飼い主は下記のように返還手数料や飼養管理費(保護中の餌代や光熱費など)、必要な医療費などを支払う必要があります。具体的な金額は、ペットの種類や保護された自治体によって異なります。 

一般的な費用の内訳と目安

  • 返還手数料: ペットの返還にかかる事務手数料で、自治体によりますが、数百円から数千円程度が多いです。
  • 飼養管理費: 保護されていた日数分の餌代や管理費として、1日あたり数百円程度(例: 熊本市では1日300円)が加算されることがあります。
  • 医療費: 保護中にけがや病気で治療を受けた場合、その実費(ワクチン接種、ノミ・ダニ駆除、マイクロチップ登録費用などを含む)が請求されます。
  • 登録関連費用: 犬の場合、畜犬登録(約3,000円)や狂犬病予防注射(約3,200円)が済んでいない場合は、返還時にこれらの費用も必要となります。猫の場合、これらの登録義務はないため、通常はかかりません。 

これらの費用は条例や規則に基づき定められており、返還時に飼い主が必ず支払わなければならないものです。

「ペット」の価値観がひと昔前の感覚の層では「ペットの脱走」を軽く考える節がまだあるようですが、実際問題、現行では、ペットを脱走させた飼い主はその管理責任を問われ、他人に損害を与えた場合は損害賠償責任を負うことになります。

法律(動物愛護管理法)で定められている飼い主の責任とは

動物愛護管理法、正式名称「動物の愛護及び管理に関する法律」

  • 基本原則
    • すべての人が動物の健康と安全を保持し、愛情をもって終生飼養に努めること。また、人の生命、身体、財産を侵害したり、生活環境を害したりしないよう責任を持って飼養・保管することが求められます。物は命あるもの」であることを認識し、みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、人間と動物が共に生きていける社会を目指し、動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うこと。
      • 飼い主の責任:
        • 動物の健康と安全を保持し、愛情をもって終生飼養に努めること。また、人の生命、身体、財産を侵害したり、生活環境を害したりしないよう責任を持って飼養・保管することが求められます。

動物取扱責任者は毎年、環境省から講習を受けるのですが、この項目について深く掘り下げて取り扱われた会がありました。

「脱走させないこと」は、法律に明記されてる飼い主の責任

  • 基本原則:動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うこと
    • 「うちに子は大丈夫だから」のような飼い主の個人的な判断ではなく、きちんとその動物の習性に基き、突発的な出来事にも飼い主自身で対応できるように飼い主自身が管理(=脱走させないように)しておくこと
  • 飼い主の責任:人の生命、身体、財産を侵害したり、生活環境を害したりしないよう責任を持って飼養・保管すること
    • その子に外でそういう事をさせない(=脱走させない)ように、責任を持って飼養・保管すること

わざと脱走させる飼い主さんなんていないし、私は保護活動者でもあるので、大切な我が子がどこかへ行ってしまって心配で不安でたまらない気持ちで自分を責めて途方に暮れて憔悴しきっている飼い主さんをたくさん見てきました。

私にも脱走させてしまった経験があるからその胸の内は痛いほど分かります。

それでも、「ペットの脱走」は、飼い主による対策不足(無責任な飼養環境)が招いた結果の出来事という扱いである事実はお伝えしていかなければいけません。

余談ですが、そうやって「脱走」は、飼い主による対策不足(無責任な飼養環境)が招いた結果の出来事という扱いですので、その子の保護にかかった費用は飼養の責任がある飼い主に請求すべきものであると、その請求は冒頭にあげた行政だけに限らず私たち保護活動者にも正当な権利として法律で認められています。

「ペットの脱走」保護だけじゃない飼い主が負う責任

上記のように、ペットの脱走は、飼い主の管理責任を問われる重大な出来事になるわけですが、そこでもし、その子が他人に損害を与えた場合には、民法第718条に基づき損害賠償責任を負うことにもなります。

事故に遭った第三者への賠償::事故状況から飼い主の「相当の注意」義務違反と判断された場合、第三者の治療費や物損に対する賠償責任が発生します。

ペットによる損害賠償とは

脱走だけに限らず、ペットの行為によって他人に損害を与えたら責任を負うのは飼い主です。

民法上、ペットは「物(財産)」として扱われるため、損害賠償は原則として「物の価値」を基準とし、治療費や財産的損害が中心となります。が、近年では、ペットを家族の一員とみなす考え方から裁判で慰謝料が認められるケースも出てきています

例)

  • リードを抜けて脱走した犬が他の犬にケガをさせた
  • 窓から脱走した猫が爪とぎをして車に傷をつけた
  • 脱走したフェレットが土を掘り返して花壇をダメにした

今日は「保護にかかった費用の支払い」についてのお話なので、この項目はここまでにしますが、これで「脱走させる」という事がどれだけ大きな責任問題になるのか、お分かり頂けたかと思います。

私はフェレットの保護活動者なので、ここでちょっと、「保護したフェレットが無事に飼い主さんの所へ帰れたお話し」を今日の記事に合わせてその裏側、「飼い主さんの所へ無事に帰れたフェレットの保護にかかった費用」の例として持ってきてみました。

脱走ペットの保護期間中 具体的な費用(フェレットの場合)

ザックリ書き出し

  • 急きょ現場でその子の捕獲に必要になって買ったもの
    • おびき寄せに使う取り急ぎのフード
    • 日暮れだったため懐中電灯
  • 捕獲現場からここまでの交通費(ガソリン代+高速道路往復料金)
  • 警察署への交通費(ガソリン代+駐車場代)
  • 通院にかかった交通費(ガソリン代)
  • 病院代(初診料、検査費用、脱水症状などの処置費)
  • フードやトイレシートなどの飼養費
  • シャンプーや爪切りや耳掃除など必要とされる処置費

あくまでもこれは「かかる費用の例」として出しましたが、前半部分(捜索から捕獲までにかかった費用)は、その証明(本当に保護のために必要だったのかみたいな)が難しいし、トラブルになってもいけないので、そういう項目を請求する活動者はあんまりいないと思います。

ただ、上記でも書いた通り、一応全部しようと思えば、請求できる権利はあるものです。

あんまり細かい話をしてもあれですが、パッと思い浮かんだものをただ並べただけでも一つの現場でこれくらいは『毎回・普通に・最低でも』かかります。

「トイレシーツが何枚」など正確な金額が出しづらいものは全てまとめて「宿泊費」のような名目の所があったり、「返還手数料」の請求がある団体さんの話を聞くこともあります。

もちろん金額は地域の愛護センターの基準と同じだったと思いますが、いずれにせよ、私たちのような行政機関以外の場所でも、これらの費用は原則として、法律に基づき飼い主が負担すべき損害賠償や費用償還の対象とされています。

脱走させない環境の徹底を(飼い主の責任)

「動物の愛護及び管理に関する法律」により、飼い主には動物を終生愛情と責任を持って飼養するよう努める義務があります。

ペットを脱走させることは、この責任を怠ったとみなされ、保護にかかった実費を支払う責任を負うことになります。 

この責任を免れるためには、「相当の注意」を払っていたことを証明しなければなりません。

※飼い主が「相当の注意を払っていた」と判断されるためには、例として「猫の屋内飼養に努める」などの国の基準に沿った管理が必要です。

先ほどもお伝えしたように、「うちの子は大丈夫だからこうしてる」というような飼い主の個人的な判断でのそれでは、動愛法的に(法律上)ダメだという事です。

なので、まずはその子の動物としての習性をよく知って、その習性に合わせた脱走対策を徹底してください。

フェレットの脱走させないための適正飼育とは

再三になりますが、動物愛護管理法では、動物の健康と安全を保持し、危害や迷惑の発生を防止するため、動物の種類や習性に応じて適正に飼養・保管することが定められています。

  • 動物の生態や運動量を考慮し、適切な広さの飼養施設を確保することが飼い主の義務とされています
    • 「確保=ケージの用意」は飼い主の義務です
  • 動物を飼育する際は、その動物が「健康かつ安全に生活できる」環境を提供する必要があり、一般的には行動を制限しすぎない適切な広さのケージや飼育スペースが必要とされています
    • 「人の居住空間」と「飼育スペース」は別のものの扱いなので、部屋での放し飼いを「飼育スペース」とはいいません
      • この子達の運動量を考えると「狭すぎないケージを使った飼養運動スペースは別に用意(人の居住空間での放牧)」が理想じゃないかと考えます

これら小動物(ハムスター、ウサギなども含め)については、犬猫ほどの具体的な数値基準(犬猫では匹頭数や体の大きさに合わせてケージのサイズが決められています)はまだ明確ではありませんが、現在、環境省の検討会で議論が進められており、いずれ具体的な基準が定められる可能性があります。 (2025年現在)

おしまいに:飼い主としての責任を果たすことが飼い主としての義務

この記事は、「一人でも多くの飼い主さん達」に知っておいて欲しいこと書いたので、タイトルに「フェレット」を入れていません。

誰がどこを読んでも、一部だけのチラ見でも、『重要(大切)なこと』が漏れないよう、要所要所で同じ説明をしているので、全体を通して読んだら、非常に「しつこい」内容となってしまいましたが、ここまで目を通してくださり、ありがとうございます。

改定(最新の)動物愛護管理法は「この法律は、『動物の虐待防止や適切な管理を定めたもの』です」とされています。

虐待防止と並列に適切な管理(飼い主の責任)です。

この記事の要点

アイコン(法律)
法律のお話
クドクド長く書きましたが、とどのつまりは
  • 原因を作った(脱走させた)人がその結果(保護)に責任を持つ(費用の負担)のは当たり前(義務)のこと
  • 上記のことを下記を使って(根拠として)色んな角度からお話ししています
  • 「動愛法」って略されるからピンとこないかもしれないけど、正式名称は「動物の愛護及び管理に関する法律」です
    • 逸走防止(ペットが逃げたり迷子になったりしないよう管理を徹底する)は飼い主の義務です
  • 「法律では」のお話しに個人宅の特別な「そうできない」理由があったとして、それを私に言われても、それらは私の意見ではなくあくまで法律上のお話ですので話の内容が変わることはありません
補足:「脱走」にこんなに厳しくなったのはいつから?

こちらは、フェレットの「ケージを使った適正飼育の啓発」がメインの内容ですが、ケージやクレートなどの用意がない飼養環境が「準備不足:不適切な環境」とされるようになったのはいつからなのか、などもお話させて頂いていますので、お時間のある時にお読み頂ければと思います。

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動物愛護管理法、我々飼い主一人一人がそれら飼い主としての責任をかみしめ、それぞれがその自覚をもって、保護を必要とする動物が出ない健やかなペット社会を目指していけますようにと願っています。

 

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